はじめに:なぜ兄弟間で差を感じてしまうのか?
「お兄ちゃんなんだから」「弟のほうがかわいく見えてしまう」――
兄弟や姉妹を育てていると、
どうしてもどちらかに目が向きがちになることがあります。
私自身も末っ子の方が可愛く思えて、
ついつい甘やかしてしまうことも。。
しかし、兄弟間で差を感じさせない育児を心がけることで、
子どもの自己肯定感や兄弟仲が大きく変わってきます。
本記事では、兄弟の差を感じさせない育児方法を具体的に紹介します。
【平等よりも「公平」を意識する】
「平等に接する」と聞くと、すべてを同じにすればいいと思いがちです。
しかし、子どもは一人ひとり性格も成長スピードも違います。
上の子は本が大好きなのに下の子は全然読んでくれないなんてことも
ありますよね。
大切なのは“平等”ではなく“公平”。
例えば、
- 長男には「責任を持つ力」を育てる声かけ
- 次男には「自分で考える力」を伸ばす関わり
のように、それぞれの成長に合った対応を心がけましょう。
【比較しない言葉がけを意識する】
つい口にしてしまう「お兄ちゃんはできたのに」「妹のほうが早いね」という言葉。
これが兄弟差を強く感じさせる原因になります。
比較するのではなく、
- 「昨日よりできるようになったね!」
- 「あなたの頑張りを見てるよ」
と、その子自身の成長を認める声かけに変えてみましょう。
【一人ひとりと過ごす“特別な時間”をつくる】
兄弟がいると、どうしても親の時間は分散されます。
だからこそ、「1対1で過ごす時間」を意識的に確保することが大切です。
例えば、
- お風呂の時間を交代で一人ずつにする
- 習い事の待ち時間に一緒に過ごす
- 寝る前に一人ずつと会話する5分を設ける
など、短い時間でも「自分だけを見てくれる」と感じられると、安心感が育ちます。
【兄弟同士を競わせず、協力の場を増やす】
兄弟で競争ばかりになると、無意識に「勝ち負け」や「優劣」を意識してしまいます。
代わりに、協力できるシーンを増やしましょう。
例:
- 一緒に料理を手伝う
- 上の子が下の子に本を読んであげる
- 家事をチーム戦で楽しむ
これにより、「兄弟で助け合う関係」が自然に育ちます。
【親自身の気持ちを整えることも大切】
兄弟育児で一番難しいのは、実は親の心の余裕。
忙しさや疲れから「つい上の子に厳しく」「下の子を甘やかして」しまうこともあります。
また、親自身が幼少期に経験した「差別」が自身の育児にも影響を及ぼし、
世代連鎖を引き起こすことがあります。
本当はもっと親に甘えたかった、話を聞いてほしかった
そんな未解決の感情が、
無意識のうちに影響を及ぼしてしまっているかもしれません。
そんなときは、
- 「私は今どちらに気持ちが偏っているかな?」と振り返る
- 一人で抱え込まず、パートナーや友人に話す
- 自分の過去と向き合い、自分自身の心の傷を癒す
- 頑張ってきた自分を労わる
- カウンセリングを受けてみる
- ストレスをため込まない
といったセルフケアを意識してみてください。
兄弟の“違い”を認め合う育児を
兄弟の差を感じさせない育児とは、差をなくすことではなく、違いを認めること。
一人ひとりに良い部分が必ずあります。
個性を尊重しながら関わることで、
兄弟仲が深まり、親子の絆もより強くなります。


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